昼休みは限られている

勝手に高校生をイメージして作成。
とりあえずテンション高く!テンポよく!


配役
小林(♀):明るい性格。でも周囲からは寝るか食うかの小林という認識をされている。
高橋(♀):見た目が綺麗だけど一見冷たく見えるので敬遠されがち。中身は見た目に反し残念感漂う。
加藤(♀):別名:歩くスピーカー。加藤に知られたら全校生徒に知られるようなもの。しかし本人は自覚なし悪気なし。
千野(♀):おっとりマイペースでどこかずれてる。の割りにたまに毒舌。
佐藤(♂):とりあえず騒いでおこう系男子。女子からはうるさい男という認識。
川原(♂):とりあえず騒いでおこう系男子その2。でもイケメンなので佐藤よりは女子からの扱いは良い。
安城(♂):少し大人しめで、佐藤・川原を宥める側に見えるがそんなことはない。下の名前は奏。



SE:チャイムが鳴り、近づいてくる足音1つ。昼休みのざわめき

高橋 「小林?あんたの大好きなお昼ご飯の時間だよ?」
小林 「うーん…あたし、今日はパス…」
高橋 「どうした?!お腹の具合が良くないのか?朝ご飯食べすぎた?間食?あ、もしかして拾い食い…!」
小林 「ちっがーう!てゆーか、あたしを何だと思ってるの!」
高橋 「だ、だって、あの『授業中に爆睡してても昼休みと同時に起きるなんて、お前は学校に給食食べにくる小学生か!』って言われてる小林が、お昼ご飯をとらないなんて!」
小林 「あたし影でそんなこと言われてんの?!今初めて聞いたんだけど?!」
高橋 「明日は槍が降るのか、世界が終わるのか」
小林 「えぇ…あたしの印象ってそんななの」
高橋 「で?いきなりどうしてそんなこと言い出したの?」
小林 「へ?あー、うん。えっとね…」
高橋 「明日世界が終わってしまったら、イベントのために書いている原稿が無駄になってしまうから聞いてあげる」
小林 「友達より原稿の心配なの?!いや、まぁイベントは大事だけれども」
高橋 「で?」
小林 「流さないでよ…。はぁ(溜め息)、実はね、ダイエットしようと思って」
高橋 「…え?」
小林 「だ、だからっ!ダイエット!」
高橋 「ダイエット…なんでいきなり?」
小林 「昨日体重計に久しぶりに乗ったら、体重増えてて…」
高橋 「まぁ、あれだけ食べてて今まで気にしてなかったことについて驚けばいいのか、今更気にしだしたことに驚けばいいのか、悩むところだね」
加藤 「何々?!小林、ダイエットすんの?!」(テンション高く)
小林 「うあっ、加藤!」
加藤 「いきなりどうしたん?あっ、も・し・か・し・てぇ〜、好きな人ができたとかっ!」
高橋 「なるほど、そういうことか」
小林 「違う違う!そんなんじゃないから!変な誤解しないで!」
加藤 「ホントにぃ〜?」
小林 「ホントホント!購買のスペシャルエクレア賭けてもいい!」
加藤 「小林が大好物のあのエクレアを賭けるなんて…!」
高橋 「でも逆に怪しいよね」
千野 「うんうん。それならどうしていきなり思い立ったの?」
小林 「だーかーらー、って、千野?!」
千野 「うん?」
高橋 「いつの間に」
千野 「んーと、加藤ちゃんが叫んでるからおもしろそうだなぁって」
小林 「…なんで加藤にはボリュームがついてないんだろう」
高橋 「加藤はスピーカーっていうより拡声器だよね」
加藤 「え?何それどういう意味?」(全然わかっていないように問う)
千野 「もうちょっと小声で喋れないのか、って意味…かな?」
小林 「おぉう…直球」
加藤 「え?そんなに大声出してないよー!」(大声で)
高橋 「…加藤に関しては、もうどうしようもない。本人無自覚だから」
千野 「それで、突然どうしたの?ダイエットなんて」 SE:通り過ぎようとしてた足音が立ち止まる(千野の台詞と被せて)
佐藤 「おっ千野、ダイエットすんの?」
千野 「私じゃないよー」
佐藤 「まぁ千野は痩せてるし必要ないよな。高橋…も違うだろ」
高橋 「違うけど…何基準?」
佐藤 「見た目」
小林 「それってあたしと加藤に失礼じゃん?!」
佐藤 「で、どっち?」
加藤 「小林!」
佐藤 「あー…」(納得するように)
小林 「『あー…』って何よ!そりゃあ高橋とか千野みたいに痩せてないけどさぁ!」
千野 「でも別に太ってもないよ?」
高橋 「それが、さっき体重が増えたって言って、」
佐藤 「わーかった!あれだろ!好きなヤツができた的な!」(高橋の台詞に被せるように)
加藤 「ほらぁやっぱりそう思うよね?!」
佐藤 「それ以外に小林がダイエットする理由なんてねぇだろ!だってあの小林だぜ?寝るか食うかの小林だぜ?」
千野 「小林ちゃん、恋しちゃったのかぁ」
高橋 「スペシャルエクレア…」
小林 「あーもうっちがうってーの!てか、高橋にはさっき理由言ったじゃん!だから、」 SE:歩いてくる足音2つ(台詞に被せる)
川原 「なーんか、おもしろそうな話が聞こえてきたんだけど!」
小林 「ちょっ、もう!何回繰り返せばいいのこのやりとり!」
佐藤 「いてっ!なんで俺を叩く?!」
安城 「小林さん、落ち着いて…」
千野 「そういえばさー」
高橋 「ん?」
千野 「ダイエットすると、胸から落ちるって言うよね」
高橋 「あー、言うね」
加藤 「小林の、胸…」
佐藤 「おっまえ!ダイエットなんてやめとけ!それ以上胸が減ったら…」
川原 「貧乳が絶壁になるな」
小林 「お前ら…」(怒りを抑えてる感じに)
高橋 「この二人に真顔で言われるなんて、笑いながら言われるよりダメージ大きいね」
加藤 「まぁ今はパッドだってあるし、大丈夫だって!」
安城 「それに小さいのが好みって人もいるし…個性だよ」
小林 「みんなでそんな真剣に悩まないで…空しくなるから」
千野 「あっ!実は着やせするタイプなんです、的な」
小林 「ぐっ」
高橋 「千野、それトドメだから」
小林 「い、いいもん。世の中にはこういう需要もあるんだから!安城くんが言ったように!ねっ」
安城 「そうそう。それに『胸の小ささを気にしてる女の子がかわいい』とかって言う人もいるね」
千野 「ちょっとマニアックだねー」
加藤 「じゃあ小林のことを可愛いって思ってる男子もいるかもしれないってことだね!」
高橋 「可能性はゼロではない、と」
川原 「…何人かは、いるかもしれないってことか」
佐藤 「……一人くらい、いるだろ」
一同 「………」
小林 「黙るな!可哀想な目でこっちを見るな!」(泣きそうになりながら)
佐藤 「でも男だったらやっぱ、貧乳より巨乳だよな」
川原 「そりゃあそうだろ」
佐藤 「っつても、服の上からじゃあんまわかんねぇよな」
川原 「盛ってたりするしな」
安城 「大きければ良い、って訳でもないと思うけど」
川原 「えっ安城貧乳派?」
安城 「そうじゃないけど…でも大きさより形かなぁ」
佐藤 「あー、それはある」
川原 「両方兼ね揃えてるのが理想だよな」
高橋 「そんなんハードル高すぎ」
千野 「っていうかね、まず男子が言う『巨乳』と『貧乳』の境目と女子の思ってる境目が違うよね」
加藤 「あー、あるある!男子はもうちょっと現実に目を向けるべきだよ!」
高橋 「Bカップで貧乳とか言うし」
佐藤 「Bは貧乳だろ!」
高橋 「いやいや、日本人の半分以上はBかCだから」
川原 「じゃあ残りの半分はD以上か…」
千野 「Aも除くからもっと少ないよ」
加藤 「男子の言う巨乳ってFとかでしょ?一割とかじゃない?」
高橋 「私らからすれば、Dで十分巨乳だよ」
千野 「あんまり大きくても、肩こるし邪魔だし良いことないって言うよね」
加藤 「平均でいいよねー」
佐藤 「いいんだよ!理想なんだから!夢くらい見たいんだよ!」
川原 「そうそう、夢と希望が詰まってるんだよな。なら大きい方がたくさん入っていいじゃん」
高橋 「さっき安城は大きさより形って言ってたけど」
安城 「でも俺は、胸より脚かな」
川原 「ここに来てまさかの事実!」
小林 「安城くんの裏切りモノ!」
安城 「えぇ?!」
千野 「あ、小林ちゃん復活したの?」
小林 「ていうか!人のコンプレックスをそんなに刺激しないでくれる?!」
佐藤 「俺らは事実を述べたまでだし」
小林 「っく…!佐藤にしたらね、身長について言われるってことと同じことなんだかんね?!」
川原 「っはは!ま、そうだな」
佐藤 「うるせー!俺はこれから伸びるんだよ!」
安城 「大学生で伸びる人もいるからねぇ」
加藤 「伸びない人もいるけどね!」
千野 「男子を身長で選ぶ訳じゃないけどー、小さいのはちょっと、ね」
高橋 「自分より小さいのは、ナイ」
川原 「佐藤、高橋に『ナイ』って言われてんぞ」
佐藤 「高橋がデカイんだよ!」
高橋 「いやいや、確かに平均より大きいけど170センチないからそこまでじゃないし」
千野 「それに高橋ちゃんはスタイルいいから、モデルみたいでむしろ似合ってるよ」
加藤 「最初はちょっと近寄りがたいけど!」
川原 「俺も第一印象『冷たそう』って感じだったな、そういえば」
安城 「ジャンルで言うなら『クール』がぴったりだもんね、高橋さん」
小林 「喋ったら見た目と違うけどね!」
高橋 「…褒められてるような、そうでないような」
千野 「自分より小さいのは遠慮したいけど、逆に身長差ありすぎても大変そうだよねー」
川原 「ここで考えれば安城と加藤…この場合、」
千野 「カップルというより、兄妹だね」
佐藤 「静かな兄とうるさい妹か」
小林 「ある意味ぴったりだけれども」
高橋 「でも安城くんなら良いお兄さんやってくれそう」
千野 「あーわかる!」
加藤 「うちの引きこもり兄ちゃんと交換したいくらい!」
安城 「そう言ってくれるのは嬉しいけど、お兄さんが可哀想だよ…」
川原 「しっかし『お兄さんみたい』ってのは、男としては複雑じゃね?」
安城 「うーん…そうか、な?」
川原 「好きなヤツにそれ言われた時のダメージはデカイぜ」
安城 「あー、それは…うん。でも友達に言われるのは結構嬉しいよ」
佐藤 「そんなモンなのか」
小林 「佐藤は絶対にそんなこと言われないけどね」
加藤 「身長的にも性格的にも弟だよねー!」
佐藤 「お前に言われたくねーよ!」
高橋 「加藤の方が身長小さいし、性格っていうかうるささも佐藤に負けてないし」
千野 「でも妹には欲しくないなぁ」
川原 「千野、そんな事言ったら加藤のお兄さんが気の毒だろ。…まぁ確かに妹にしたくないけど」
加藤 「えーっそんなにうるさくないでしょ?!」(大きい声で)
川原 「いや、その声がすでにうるさい」
加藤 「ひどっ!…兄ちゃんも、そう思う?」
安城 「…えっ?兄ちゃんって俺の事?!…うーん、静かなタイプではない、よね」
千野 「安城くん、うるさいって素直に教えてあげた方が妹のためだよ」
加藤 「兄ちゃんのバカッ」
安城 「えぇ…その設定続くの?」
高橋 「『こらこら、兄妹喧嘩はダメよ』」
川原 「『2人きりの兄妹なんだ、仲良くしなさい』」
小林 「高橋と川原は何役なの?両親?」
佐藤 「なら顔面偏差値がすげぇ高くなるな。よって加藤は養子だ」
加藤 「えぇっあたし養子だったの?!」 SE:感動用BGM、茶番開始
高橋 「『今まで黙っていてごめんなさい…』」
川原 「『お前が高校を卒業するまでは、俺たちの本当の子でいて欲しかったんだ…』」
加藤 「『お父さん…!お母さん…!』」
高橋 「『血は繋がっていなくても、私たちの子だと思っているわ。ねぇ、あなた』」
川原 「『あぁ、お前の帰る家は、ここだ。俺たちは家族だ。な、奏(カナメ)?』」
安城 「え、えっ?あ、うん。そう…なの?」(ひとり空気に取り残されてる感)
加藤 「『お兄ちゃん…っ』」
千野 「安城くんって、奏って名前だったんだ」(小声) (後ろで茶番は続く
佐藤 「俺ずっとカナデだと思ってたわ」(小声)
千野 「仲いいのにそれはちょっとひどくない?」(小声)
佐藤 「だって聞く機会なかったし」(小声)
小林 「てかストーップ!誰か止めようよ!」

SE:チャイム(ここで感動BGMと茶番が終わる)

安城 「昼休み終わっちゃったね」
川原 「で、結局最初に何の話してたんだ?」
佐藤 「何だっけ?」
千野 「う〜んと…」
加藤 「身長の前の話し…」
川原 「胸の話し?」
千野 「じゃなくてぇ」
安城 「なんか大きな声が聞こえてきてたんだよね」
加藤 「あっ!小林の好きな人の話だ!」
安城 「え?そうなの?俺たち来た時にはそんな話、全然出てなかったけど」
川原 「初っ端から胸がどうのって言ってたよな」
千野 「えー、そうだっけ?」
佐藤 「結局、聞きそびれちまったなー」
加藤 「続きは明日だね!」

川原 「好きなヤツ、かぁ」
安城 「川原くん、好きな人でもいるの?」
佐藤 「おっマジか!」
川原 「どうだろうねぇー」(白々しく)

3人で話しながら席へ戻っていくためフェードアウト

千野 「いいよねぇ、恋。青春って感じ」
加藤 「毎日楽しそうだよねー!」
千野 「…加藤ちゃんは十分毎日楽しそうだけどね」

2人で話しながら席へ戻っていくためフェードアウト

小林 「違うから…好きな人の話しじゃないから…ていうかそんなんいないし…」(ぶつぶつと)
高橋 「…スペシャルエクレア」(ぼそりと)
小林 「だから違うってーの!」 SE:机を叩く音

どんどん話しが脱線して、最初の目的を忘れることってあるよね、っていう話でした。
2013/5/12

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